影響
これまで生じている気候変動影響
全国
- 現時点では、気候変動による海面水位の上昇や台風の強度の増加等が、既に海岸侵食に影響を及ぼしているかについては、具体的な事象や研究は確認できていない。
秋田県
- 現時点では、気候変動による海面水位の上昇や台風の強度の増加等が、既に海岸侵食に影響を及ぼしているかについては、具体的な事象や研究は確認できていない。
将来生じる可能がある気候変動影響
全国
- 気候変動による海面水位の上昇によって、海岸が侵食される可能性が高い。具体的には、2081~2100年までに、RCP2.6シナリオでは日本沿岸で平均62%(173km2)の砂浜が、RCP8.5シナリオでは平均83%(232km2)の砂浜が消失するとの報告例がある。
- 気候変動によって台風の強度が増加すると荒天時の波高が増加する。一方、平均波高は長期的に減少する可能性がある。荒天時の波高の増大と平均波高の減少の両方を考慮すると、波浪特性の長期変動によって、砂浜が増大する可能性と減少する可能性の両方の可能性がある。しかし、波浪特性の長期変動が砂浜に与える影響は、海面水位の上昇が与える影響よりも小さい可能性が高く、気候変動によっては砂浜がより侵食される可能性が高い。
- 気候変動による極端な降水の頻度及び強度の増大に伴い河川からの土砂供給量が増大すると、河口周辺の海岸を中心に、侵食が緩和されたり、土砂堆積が生じたりする可能性がある。
東北
- 日本の6海岸(仙台、波崎、新潟、柏崎、高知、宮崎)では、荒天時の波高の増大によっては、平均波高の長期的な減少を考慮しても海岸が侵食される予測がある。
秋田県
- 気候変動による海面水位の上昇によって、海岸が侵食される可能性が高い。具体的には、2081~2100年までに、RCP2.6シナリオでは日本沿岸で平均62%(173km2)の砂浜が、RCP8.5シナリオでは平均83%(232km2)の砂浜が消失するとの報告例がある。
- 気候変動によって台風の強度が増加すると荒天時の波高が増加する。一方、平均波高は長期的に減少する可能性がある。荒天時の波高の増大と平均波高の減少の両方を考慮すると、波浪特性の長期変動によって、砂浜が増大する可能性と減少する可能性の両方の可能性がある。
- しかし、波浪特性の長期変動が砂浜に与える影響は、海面水位の上昇が与える影響よりも小さい可能性が高く、気候変動によっては砂浜がより侵食される可能性が高い。
- 気候変動による極端な降水の頻度及び強度の増大に伴い河川からの土砂供給量が増大すると、河口周辺の海岸を中心に、侵食が緩和されたり、土砂堆積が生じたりする可能性がある。