影響
これまで生じている気候変動影響
全国
- 日本全国で気温上昇による超過死亡(直接・間接を問わずある疾患により総死亡がどの程度増加したかを示す指標)の増加傾向が確認されている。
- 特に高齢者の超過死亡者数が増加傾向にあるが、15 歳未満の若年層においても、気温の上昇とともに外因死が増加する傾向にあることが報告されている。
- 気温上昇により自殺件数が増加すること、日中の気温差は心血管疾患や高齢者の死亡数が多いことと関連している可能性を報告する文献もある。
将来生じる可能がある気候変動影響
全国
- 日本を含む複数国を対象として研究では、将来にわたって、気温上昇により心血管疾患による死亡者数が増加すること、2030 年・2050 年に暑熱による高齢者の死亡者数が増加することが予測されている。
- さらに、日本を含む東アジア地域では、RCP2.6 シナリオ、RCP4.5 シナリオ、RCP8.5 シナリオのいずれのシナリオにおいても、今世紀末にかけて暑熱による超過死亡者数が増加することが予測されている。
- 一方で、日本を含む複数国を対象とした研究では、気温上昇を 2℃未満に抑えることで、気温に関連した死亡の大幅な増加を抑制することが可能となると報告されている。