2025年09月11日 活動報告
8月28日(木曜日)に、秋田県老人クラブ連合会ご協力のもと、「令和7年度秋田県単位クラブリーダー・若手リーダー研修会」において熱中症の予防法や対処法に関する講座を秋田県社会福祉会館(秋田市)で実施しました。
講話「熱中症にならないために」
講師 秋田県医師会 副会長 吉原 秀一 氏
まず、地球温暖化の影響により年々気温が上昇しているとの説明がありました。これまで国内で観測された最高気温は41.1℃でしたが、今年は群馬県伊勢崎市で41.8℃を観測し、記録が塗り替えられました。近年の暑さは過去に経験のないものであるため、「これまでの経験を信用せず決して過信をしないでほしい」と注意を促しました。
次に熱中症の救急搬送者数についてお話がありました。気温が高くない5月、6月頃から救急搬送者は出現し、暑さに慣れてくると減少傾向にあるため「お花見の時期が終わったら暑さに慣れる準備(暑熱順化)を始めることが大切」と強調しました。暑熱順化には、無理のない範囲で汗をかくこと(例:ウォーキング、サウナ)が有効です。
具体的な熱中症対策としては、「エアコンの使用」「こまめな水分・塩分補給」「暑さ指数計の活用」などが挙げられました。また、食事についても触れ、「1日3食バランスの良い食事を心がければ、必要な塩分は摂取できる」と説明がありました。
さらに、周囲との協力の重要性についてもお話がありました。「暑いときは一人では行動しない」「一人の子供や高齢者を見たら注意を払う」ことが大切です。特に、農作業などでは「二人以上で活動するか、近所や家族の方が屋内から目視できる範囲で活動してほしい」と呼びかけました。熱中症には特徴的な症状がなく、「暑い環境での体調不良」はすべて熱中症の可能性があります。体調不良の症状(例:めまい、頭痛、体がだるい)があれば、すぐに作業を中断しましょう。
参加者からは「エアコンの設定温度について初めて知った」などの声があり、熱中症対策への理解を深めることができました。
