TDKエレクトロニクスファクトリーズ株式会社 代表取締役社長 齋藤欣吾さん

TDK創業者の齋藤憲三氏が掲げた「農工一体」の精神は、今、最先端のデジタル技術と融合し、秋田の地で新たな輝きを放っています。
アイガモロボットによる無農薬栽培や、工場の排熱を地域へ届ける革新的な熱輸送システム。これらは単なる技術の導入ではなく、工業の発展を地域の豊かな暮らしへと還元するための100年先を見据えた挑戦です。
TDKエレクトロニクスファクトリーズ株式会社の取り組みについて、代表取締役社長の齋藤欣吾さんにお話を伺いました。
御社の事業内容について、御紹介ください。
.jpg)


にかほ市と連携した「環境保全型スマート農業」について、現在どのような技術を活用され、地域の農業にどのような良い影響をもたらしているのか、具体的な状況を教えてください。


.jpg)
このスマート農業のプロジェクトには、どのような「想い」や目的を込めて取り組まれているのでしょうか。また、秋田の農業の未来にどのような可能性をもたらすと期待していますか。
このプロジェクトには、TDK創業者である齋藤憲三が掲げた「農工一体」の熱い思いを具現化するという目的が込められています。
私たちは、保有する技術・ソリューションを提供することで、「サステナブルな社会」と「企業の成長」の両立を実現し、地域社会の持続的な成長に貢献していきたいと考えています。
この農法は、栽培期間中に除草剤不使用、各種農薬不使用、有機肥料のみによる栽培を行うもので、いわゆる有機無農薬栽培米、有機JAS認定による有機JAS米栽培にも活用されるものであり、高付加価値なお米の栽培につながる手法です。これらの事から栽培されたお米に付加される「ソーシャルバリュー(環境貢献価値)」は相当なものになると考えます。
国内上位の米どころ、酒どころ秋田においてこの農法が普及し、生産材量として高付加価値な原料が入手可能となれば、多様な出口戦略(販路拡大、新商品開発など)を具現化できるのではないかと期待しています。
吸着材蓄熱システム「メガストック」の導入について、この技術は具体的にどのような仕組みで、今後、地域生活にどのような良い影響をもたらすと期待していますか。
蓄熱エリア 放熱エリア プロジェクトメンバー
.jpg)
.jpg)

工場から排出される約80℃の熱を回収し、生産工程に供給する空気の加温補助に使用し、蒸気使用量を削減しています。
さらに、使い切れない排熱は、吸着材蓄熱システム「メガストック」を活用し、近接するクリーンルームへトラックで熱輸送し、自社工場内の空調機の加温補助に使用しています。これは、日本で初の実用化となった「輸送型」の技術であり、Scope1に特化したCO2削減に貢献しています。この取り組みにより、年間で249トンのCO2排出削減を見込んでいます。
2004年から取り組まれている「TDKブナの森」活動の内容と、長期にわたりこの活動を継続されている背景にある「想い」をお聞かせください。




2004年から毎年継続し、鳥海山の一角でブナの植樹・追肥活動を行っています。
令和7年度末までに10,500本のブナを28,342㎡の範囲にわたって植樹しました。NPO法人鳥海山にブナを植える会様の御協力のもと、これまで、従業員とその家族を含め4,884名が参加し、活動を続けてきました。
ブナの植樹は、豊かな森林を形成するだけでなく、水源の涵養や土壌保全、多様な生態系の維持といった高い環境保全機能をもたらします。この森が育む清らかな水は、良質な農産物や水産資源の生産にもつながっています。
私たちは、自然環境の保全にとどまらず、雄大な景観やアウトドアの楽しみ、食文化など地域の暮らしを豊かにし、地域の魅力づくりにも貢献できると考えています。
今後も多くの従業員と共に、自然の恩恵に触れ、自然環境保護への関心を深める機会としたいと願っています。
上記の活動に加え、御社は、今後の秋田における環境保全活動のビジョンをどのように描いていらっしゃるかお聞かせください。
県民の皆様へのメッセージをお願いします。
私たちTDKグループは、持続可能な社会の実現に向けて、環境保護と地域社会への貢献を最重要課題と考えております。